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豊島区庁舎

区役所とマンションが一体になった高層ビルです。

www.city.toshima.lg.jp

 

外観。区役所として使われているのは斜めになった低層階の部分で、その上はタワマンという非常に現代的なスタイルです。

 

区役所部分は壁面がところどころ緑化されていて爽やかです。

 

屋内の見どころは、9階までの区役所エリアを貫く吹き抜けに配置された、剥き出しの状態で稼働しているエレベーターです。

私は特に機械に詳しくはないのですが、細かい部品やケーブルまで外から見えるようになっていてとてもロマンがあります。カゴが動いていると見入ってしまいます。

 

同じ場所を真下から見たところ。上空からたっぷりと光が差し込む大空間です。

 

各階はエレベーターだけでなく、エスカレーターで上り下りすることもできます。側面の輝きが美しいですね。

 

この区役所にはもう一つ見所があり、それは建物の壁面を使った大規模な垂直庭園です。一番上の10階が「豊島の森」、そこから階段で降りて下の階へと続いていくテラス部分が「グリーンテラス」と呼ばれています。

一般的に屋上庭園という言葉でイメージされる「ちょっとした憩いの場」のようなタイプではなく、かつて豊島区にあった植生を再現しているという本格的なものです。まるで小さな植物園のようです。河川環境も再現されていて、どこからでも涼しげな水の音が聞こえました。

 

グリーンテラスの壁面にはモザイク状にさまざまなパネルが取り付けられています。

外から見ると、細かくランダムに取り付けられたパネルの存在が巨大な高層ビルの威圧感を減殺する効果を生んでいます。パネルの中にはソーラーパネルになっているものがあったりして、単なる飾りではなく環境面の役割も兼ねているようです。

 

パネルを通して遠くの街並みを見たところ。とても良い眺めです。

 

区役所というと「用事がある時だけ行く場所」というイメージですが、ここは行政サービスの提供だけでなく、人々の憩いの場、環境教育の場としての機能も併せ持つ魅力的な区庁舎になっています。

そのわりにあまり知名度がないようで、私が訪れた時はほとんど人がいなかったのですが、都会のオアシスとして人気が出ると良いなと思います。