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サニーヒルズ南青山店

ものすごく派手というイメージを持っていたのですが、中に入ってみるとかなり印象が変わった建物でした。

 

外観。南青山といっても個性的なブティックの並ぶ通りではなく、閑静な住宅地に突如これが出現するという感じで、かなりのインパクトがあります。

 

この木の組み方は地獄組みと呼ばれているそうです。太宰府のスタバと同じですが、こちらは縦に(?)設置されています。近くで見てみると何層にも重なっていて非常に複雑です。

 

内部は1階が店舗、2階が「台湾流のおもてなしを体験いただくスペース」になっています。風情のない言葉で言ってしまうと試食スペースで、名物のパイナップルケーキのほか、いくつかのケーキとお茶をサービスで頂けます。

 

2階の様子。案外落ち着いた印象を持ちました。外観だと下から見上げる形になるので木の組み方が立体的で複雑に見えるのですが、水平方向から見るとこのように「×」の中心の位置を揃えて組まれているようです。

照明は抑えられていて、ほとんど自然光だけで明かりをとっているような形です。外からだと「今日は営業してないのかな?」と勘違いするほど室内が暗く見えます。

 

建物の側面ではこの「×」の形に変化がついていて、少し斜めに倒した形で組まれています。軽やかな印象です。

 

1階と2階をつなぐこの階段は見どころの一つだと思います。パンチングメタルなどを使って、木材や建物周辺の緑が透過して見えるように作られています。

 

同じ階段を1階側から見上げたところ。1階には室内に植物が植えてあって、それを階段越しに見ることができます。外から入ってくる光がキラキラと輝いています。

 

ここは階段の踊り場部分です。木の与えるインパクトが強い分、他の部分はできる限りマットで落ち着いた色合いにして全体のバランスを取っているように見えました。

 

外からは非常に複雑なデザインに見えますが、室内から見ると規則的な木のリズムが心地よく、なんとなく古代の人間が初めて木を使って家を建てたときはこんな感じだったのかなと想像したりしました。壁もなく、照明もなく、細かい木で外と区切られただけの開放的な空間がもしかしたら我々人間のルーツだったのではないかと思わせるような、とても居心地の良い場所でした。