名だたる文豪に愛されたという歴史あるホテルです。
外観はあまり派手ではありません。明治大学一帯の丘の上に建っています。
設計はヴォーリズ。公式ページによると、戦前に「西洋の生活様式、マナー等を女性に啓蒙する施設」として建てられたとありました。現代の感覚だとピンと来ませんが、西洋的なものの象徴として作られたことには違いないと思われます。それが戦後、GHQの接収解除後にホテルに転用されたという経緯のようです。
エントランスのライト。側面に描かれているのはHilltop HotelのHHだと思います。
室内に一歩入ると真正面に見えるのがこの階段です。外観からは想像のできないような華やかさで、南欧を思わせる色使いの装飾が目を引きます。
この階段から地下のレストランフロア、2階より上の客室にアクセスできるようになっています。こちらは地下に降りる階段。手すりの曲線がエレガントです。
2階へと上がる階段。宿泊客以外は2階より上には入れません。
階数表示板のフォントがレトロでかわいいです。このフォントはエレベーターにも使われています。
こちらは1階のロビー。重厚感のある空間です。シャンデリアが細部まで美しく、見入ってしまいました。
レセプション。ここだけ革張りのソファではなく木の机と椅子が置かれていて、南国的な印象です。
私には読めませんが、設計当初の図面も飾られていました。ここはエントランスの階段のエリアでしょうか。床を飾っている花のような意匠も描き込まれています。
この施設はホテルということで、宿泊客以外は2階より上には行けないのですが、1階と地下1階にあるレストランやバー、カフェは誰でも自由に利用することができます。
せっかくなのでコーヒーパーラーに行ってみることにしました。おいしいコーヒーとケーキをゆったりと味わい、贅沢な時を過ごせました。
テーブルクロスやナプキン立てなど、小物も繊細で素敵です。
今は閉じられていますが、地下のレストランには建物の裏側からも入れるようになっていたようです。ステンドグラスだけが目印で、隠れ家のようでわくわくしますね。