- レストラン&バー グラフィックス・インテリア
世界各地のレストランやバーのグラフィックデザイン、インテリアデザインを紹介する本です。
グラフィックデザインの対象はショップカード、メニュー、タグ、コースターなど。クライアントがバーの場合は、スタッフお揃いのネクタイピンをデザインしたりすることもあるようです。
インテリアの方は、壁がアクアリウムになっていったり、ジュエリーのショーケースの中にスイーツを並べたり、高級傘ブティックの隠し扉を開くとクルーズ船のようなバーが出現したり、美しさだけでなく驚きのあるデザインが次々と登場します。空間の様子を客観的に伝えるだけでなく、一人称視点でその空間を擬似的に体験できるような作りになっています。
- コンセプトストア&ポップアップショップス グラフィックス・インテリア
こちらは小売店のグラフィック・インテリアデザイン。
小売店にとってグラフィックデザインというのは、買い物客がその場で触れるだけでなく、ショッパーやプレゼント用の包装など買い物をした後にもその体験が継続していくとても重要なものだと思います。フォントやカラーリングだけでここまで個性を出せるものかと驚きます。
インテリアもクリエイティブなものが揃っていて、例えば家具店では梱包用のダンボールを模した箱型の展示エリアを作り、展示エリアの壁面を床に見立てて(そのダンボールを横倒しにしたような形で)家具を配置することで、来場客が家具のレイアウトを俯瞰的な視点で見られるものなどが印象的でした。
国内で身近なところだと、資生堂の銀座旗艦店が大きく掲載されています。椿の花のブランドロゴは、カーテンの模様やディスプレイだけでなく、ペンダントライト、洗面ボウルの形や引き戸の取っ手にまで反復されて使われていて、今度訪れる時には細かいところまで観察してみようと思いました。ちなみに冒頭のインタビューで紹介されているのは無印良品です。