鶯谷に、「何もしない時間」を過ごすためのRETREAというリラクゼーションスペースがあります。少し前、コロナが落ち着いていた頃にここに行って、とても贅沢な時間を過ごすことができました。
建物は二階建ての古民家で、1Fと2Fで趣が異なります。
2Fは洋間で、コワーキングスペースのようになっています。窓からはたっぷりと光が差し込み、広々とした部屋に間隔を空けて机と椅子がいくつか置かれています。
室内にはセレクトされた本が置かれているほか、手紙が書けるようにレターセットと文房具が備え付けられています。
手紙と言われても特に書くこともないので、置いてあった詩集を写経してみました。頭を空っぽにして文字を書くことだけに集中してみると、少し心が静かになったような気がしました。
文房具は手触りや使い心地がとてもよく、こだわりを感じます。
ちなみに2Fには個室もあり、そこでは瞑想のプログラムを受けられるのですが、私は残念ながら途中で寝てしまって瞑想できないまま終わりました…。音声ガイダンスで「寝ないように」と繰り返し言っていたのですが、無理でした。
1Fは昔ながらの和室で、掘りごたつなどもあり、小さい頃によく行った祖父母の家に戻ってきたような気分でくつろげました。
庭を眺められるロッキングチェアが人気です。何も考えずにただゆらゆらと椅子に揺られていると、日頃の雑念から解放されていくようです。
砂時計が置いてありますが、果たして砂時計ですら何を測るのだろうかと思ってしまうような、ゆったりとした時間の流れがここにはありました。