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おうちDJを始めた話

先日、突然思い立ってDJコントローラーを買いました。

コロナの前はクラブイベントにたびたび足を運んでいたので、DJという存在は馴染み深く、前からなんとなく興味があったのです。イベントなどで人前でプレイする日が来るとは思えませんが、自分用にでも好きな曲を自由に繋げられたら楽しいだろうなと思って。

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PioneerのDDJ-400という機種です。3万円くらいで、エントリーモデルとしては定番のものみたいですね。

機材を買うとrekordboxというDJ用のソフトもついてきます。そのソフトでiTunesに入っている音源を読み込めば、その音源を使って即DJができます。

 

曲の繋ぎ方

私はまったくの初心者なので、まずはこのページに書いてある方法だけを覚えようと思い、今のところ全部これでやっています。

beginner-dj.site

つまみやボタンがたくさんあって操作が難しそうなのですが、最低限曲を繋ぐだけなら、以下の3個だけ使えれば良さそうです。

  • ホットキュー(曲を指定したところから再生する)
  • 縦フェーダー(ボリュームの調整。前の曲を下げて、次の曲を上げる)
  • LOW EQ(曲が重なるところで音割れしないように前の曲の低音を削る)

事前準備として、選んだ曲のどこからどこまでをミックスに使うかを選んで、入りと出の部分に目印としてキューをつけておきます。そして実際にプレイする時は、前の曲の終わりのキューまで進んだら次の曲を入りのキューから再生し、前の曲の音量を下げて、次の曲の音量を上げていく、の繰り返しです。

 

実際に作ったもの

これは私が生まれて初めて作ったミックスです。どうしても繋ぎの不自然さはありますが、普段聴いている曲を繋いで再生できるというのはそれだけで楽しいものです。

曲目はこんな感じです。特別何かテーマがあったわけではなく、好きな曲で相性の良さそうなものを適当に選んできました。BPMに差があると違和感が出てくるので、ジャンルはバラバラですがBPMだけは120〜130に揃えています。

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実際やってみて、ミックスにはその曲のキャッチーなところだけをハイライトして使いたいのだけれど、曲を繋ぐにあたっては調性感のない「のりしろ」的な場所があった方がやりやすいというジレンマがありました。繋ぎを自然にするためだけに「のりしろ」の部分を長く取ると間延びしてしまう感じがします。

 

今は二つ目のミックスを作っているところです。まだ難しく感じることが多いですが、これからも気が向いた時にいろいろ作れたらなと思います。

IIDX 2020/10 調子を崩した話、苦手への向き合い方

引き続き運指力の強化をテーマにしていましたが、手応えは微妙でした。

先月くらいから、Snow Gooseなど☆11の高速曲を的確に押せるようになることを目標にして高速を集中的にやっていたのですが、出来はあまり変わりませんでした。こちらから能動的に叩いているというよりは、指の動きに余裕がなさすぎて叩かされているという感じで。高速系で更新できたランプもいくつかあったので、伸びていないわけではないと思うのですが、指が追いつかない感覚が自分の中でずっと引っかかったままでした。

また、中速の割合を減らしたことで重い物量ができなくなったと思い込んでしまい(今考えてみると単なる調子のブレだと思いますが)、高速は伸びなくて中速は下手になってる、このままでいいんだろうか…という迷いがぼんやりとありました。

 

この頃、ACのランプ更新については自分の地力で埋まりそうなものをやり尽くしてしまい、イージーやハードの更新はあまり望めない状況になりました。その焦りもあったのか、何の前触れもなく精神的に崩れたタイミングがあり、そこからは高難度がまったくできなくなってしまってかなり苦しみました。

しばらく引きずっていましたが、自分の弱点(この時は速い軸押し)を改善するためにやりたいことを考えてみたりすると、なんとなく先に進める気がしてきました。底まで落ちてしまった時は遠い目標を見上げたりせず、そこから一歩だけ先に進めればいいと思って、その具体的な方法を考えるしかないのだと思います。

☆12の更新はイージー+6曲、ハード+6曲。イージーで地力Aが半分くらい点き、ハードは地力Cがほとんど埋まるくらいまで来ました。そこから先はまだ遠く感じます。

 

BMSはこんな感じです。sl2のハード、sl4のイージーが着実に増えています。

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また、10月は連皿だとSAMURAI-Scramble、縦連だとIMPLANTATIONにハードがついて、苦手意識のあった分野にかなり自信が持てた月でもありました。特に連皿については昔は超がつくほど苦手で、十段になったばかりの頃に☆10の皿曲でBP120とか出していた記憶があります。そんなところからスタートしているので、なんというか人間やればできるんだなと思いました。

 

苦手分野に取り組むにあたって個人的に意識しているのは、習慣に組み込むということです。苦手なことはやりたくないのが自然な心理で、「気が向いた時にやる」というスタイルだと気が向く機会が永遠に来ないまま終わってしまう、というのが連皿を上述のレベルまで放置してしまった時の反省でした。やることを習慣付けてしまえば、触れる機会を自動的に増やすことができます。

自分の場合ですが、例えば連皿に関しては、ACに行った日は帰る前の1クレで4曲全部皿曲をやるようにしていました。BMSはアップの1・2曲目を皿の練習に充てていて、3:5半固定(普段の崩しがベチャ押しなので)、オールスクラッチなど、数か月ごとにテーマを変えてその時々で必要と思ったことをやっていた感じです。

習慣化することで回数を稼げればその回数に応じてそれなりに伸びていき、伸びてくれば楽しくなって、だんだんと軌道に乗ってくるものと思います。地力系で詰まった時、案外そういう苦手分野が救いになってくれたりもして不思議なものです。

IIDX 2020/9 運指力を鍛える 2

何かが噛み合わなくなってしまった感の強かった1か月でした。

 

先月から指の動きを鍛える練習をずっと続けていて、それなりに手応えを感じていたのですが、今月は逆に指の動かなさが気になるようになってきました。自分の下限レベルを少し越えると(☆11中位〜)認識に対して指が追いつかず、見えているものを押しきれない感覚が常にまとわりついている感じです。

体感的にはすごく下手になったように感じますが、客観的に見ると、押せるレベルは少しずつ上がっていると思います。実感しているのは以下のようなことです。

  • ☆10の簡単な曲でAAA-表記が出せるようになった
  • ☆11の簡単な曲でAAが出せるようになった
  • ☆12でスコアBでハードしていた曲をいくつかAに乗せられた
  • 地力Dくらいの曲はスコア・BP共にアベレージが上がり、最初から最後までごまかさずに押しても疲れなくなった
  • 地力Aくらいの曲で目線がブレにくくなり、曲によってはBPを大幅に更新することができた

特にスコアについては、(元がひどすぎたというのはあるのですが)+100とか+150更新できるようになったりして、かなりの改善が見られました。指を鍛えたこと以外に、レーンのどこに来たノーツを押しているのか意識できるようになってきたのが大きいです。

 

逆に気になったのは、調子の悪い日が増えてきたことです。3日のうち1日はとてもよく指が動くけれど、残り2日は違和感を覚えるくらい指が動かないという感じでした。筋肉の疲労かと思って休めたりもしたのですが、特に状況は変わりませんでした。単なる過労かもしれませんが。

また、指の動かなさを感じるようになってからは認識も狂ってしまい、目線が泳いだり、ノーツが認識のプロセスに引っかかることなく目の前を通り過ぎていくように感じる時期が続きました。これはハイスピを下げる(緑313→317)ことによって解決しました。

 

そういうわけで、体感的な手応えのなさは気にかかるのですが、今も高速:中速を2:1くらいの割合で選曲し、ごまかさずに指を根元から動かしてしっかり押すということを続けています。

☆12の更新はイージー+7曲、ハード+7曲。イージーは高速系の地力Aがいくつかつきました。ハードはoratioや電人暁など押しにくさがネックになっていた曲をクリアできたのが嬉しかったです。どちらも指の速度や独立性の底上げに取り組んだ成果だと思っています。

今は地力的にはハードBに挑戦するくらいのレベルなのですが、あと一歩及ばない状態からなかなか抜け出せず、壁を感じています。手応えに変化がないことに気づいてしまうとへこむので、あまり目を向けないようにしています…。

 

今月はあまりBMSはやっていませんでしたが、運指面も認識面も上限をあと一段階引き上げないと先に進めないというのを痛感していて、来月はまたSatelliteをたくさんやりたいと思っています。

最近は何をやっても自分に足りないことばかり感じますが、それは自分なりのスキルマップを得たということでもあり、何が足りないのか分からなかった頃よりは成長したと考えるようにしています。

カフェ巡り 3

最近はまた外出できる情勢になったということで、素敵な空間を楽しめるカフェの話をしたいと思います。

 

  • ボン快哉(入谷)

銭湯を改装した斬新なカフェ。

脱衣所部分がカフェスペースに、ガラス戸を隔てた大浴場部分が建築事務所になっています。ガラス越しに見える大浴場にはいかにもという感じの絵が描いてあって、銭湯だった頃の雰囲気に浸れます。

アイスクリームとコーヒーのペアリングを推していて、私はキウイのアイスとコスタリカのペアを選びました。それぞれを味わった後はアイスクリームにコーヒーをかけて食べてみてください、とのことでした。アフォガートはバニラアイスだけではないのですね。

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脱衣所側は注意書きの看板やすりガラスの扉など、銭湯だった頃のレトロな雰囲気がそのままに保存されています。番台も残っていて、ここに登ることもできます。

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脱衣所から大浴場へ行くところのタイルが素敵でした。

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  • 茶亭 羽當(渋谷)

昔ながらの純喫茶です。渋谷の喧騒とは無縁の落ち着いた空間が広がっています。

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一人で訪れるといつもカウンター席に案内されます。目の前で丁寧にコーヒーを淹れたり、ココアを作ったり、シフォンケーキに生クリームを塗ったりするスタッフの職人的な手さばきに見とれてしまいます。

カウンターの奥には一つ一つ柄の異なるコーヒーカップがずらっと並べられていて、その人に合いそうなものを見繕ってくれます。コーヒーもとても美味しいのですが、普段は触れることのないような器との出会いがあり、その器の美しさも含めて味わっているという感じがします。

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銀座のやや外れにあるこじんまりとしたカフェです。

目を引くのはカウンターの奥にある見事な盆栽です。オーナーの方が趣味で育てているもので、定期的に入れ替えているのだそうです。

これまで盆栽の実物に触れる機会があまりなかったのですが、これを見てからとても興味がわきました。樹木の理想の姿をこのサイズに凝縮した、完成された芸術品という感じでした。将来の趣味としていつか育ててみたいなという気になってきています。

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エントランスの様子です。外から見ても盆栽の存在感が光ります。隅々まで整えられた和の美意識を感じ、なんだか京都に来ているかのようです。

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IIDX 2020/8 発狂三段、運指力を鍛える

先月のようにサクサクとランプを増やしたりはできなかったものの、新しい課題を見つけて、それに着実に取り組んでいけた月だと思います。

 

ACのハードは+2曲。お菓子曲を運次第で狙えそうなところまでは来たのですが、本格的にBのハードに挑戦していくには地力がまだ足りないと感じます。ハード狙いはいったんやめて、☆11や既にハードした☆12をやる時間を増やしました。

イージーは6曲増えました。絶対に無理だと思っていた物量がある日突然できるようになったりすることが多く、Blue Rain[L]が点いたのが特に嬉しかったです。

 

最近の課題として一番意識しているのは、運指力を上げることです。

右も左も分からない系の人間である私にいつもアドバイスをしてくれるすごい師匠がいるのですが、その方に「認識力よりも指の独立性がボトルネックになっていそう」と言われて、確かにその通りだなと思いました。

復帰してから高速曲をやるとこんな感じで、判定が合ってないわけでもないのにGOODがやたら多く、ハードしてスコアがBなのも珍しくありません。少し前に認識力は一段階上がったと思うのですが、このGOODの多さはあまり改善が見られませんでした。もっと上のレベルに行くと、速い軸押しや皿複合で変な力が入ってしまい、最後まで体力がもたないことが多いです。

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そういったところから、

  • 認識力が上がってもGOODが減らないのは、見えていないからGOODになっているのではなく、見えたものを的確に押せなくてGOODになっているのではないか
  • 中速に比べて高速ができないのは、指の速度が足りないのではないか

ということに気付き、今は指の独立性と速度(押した後にすぐ鍵盤から指を引き上げる)を集中的に訓練しています。選曲を8割高速に寄せて、少し難易度を抑え、速くてトリルや軸が多い曲を最初から最後までごまかさずに押すことを意識しています。

ACでは

BMSでは

  • ☆9 Pure Ruby
  • sl0 Out Low
  • sl0 自強號

といったあたりです。

 

私には少し前まで認識の方法という根本的な問題があり、その影響が大きすぎて、他のいろいろな問題を覆い隠していた感じがします。認識が改善して初めて、他にもできていなかったことが表に出てきているような状態です。その中で一番大きいのがこの運指力だったと思います。

1か月やってみたところ、ボロボロだったスコアが少しずつ伸びてきたり、縦連が押せるようになっていたりしました。引き続き長い目で取り組んでいければいいと思います。

 

BMSではついに発狂三段に合格しました。

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一応推定難易度は★4.81なのですが、私は1曲目の★6 Trahisonが苦手で、★6.50まで来ても1曲目を越せませんでした。

Trahisonは譜面のほぼ全てが繰り返しとトリルで構成されていて、今どこを押しているのかが曖昧な人間の弱点を的確に突いてくるような曲でした。正規の配置は癖があって押しにくいと言われていますが、私の場合は正規の綺麗さに頼っている部分も大きかったようで、乱をかけるともっとできなくなりました。

復帰してから横認識を意識するようになり、認識する範囲を狭めて目線を固定したらなんとか食らいつけるようになりました。それでも段位になると腕が固まってしまってBPが1.5倍になったりして、苦手意識を持つことの厄介さを痛感しました。久しぶりに受けたところ初めてTrahisonをギリギリ抜けることができ、あとはそのまま余裕を持って越せました。

Trahisonができないことで自分の認識に問題があることに気づき、横認識を習得するきっかけになったので、私はこの曲に感謝した方がいいのかもしれません。しばらく分かり合えそうにないですが…。

 

Satellitesl2がそれなりにハードできるようになってきて、イージーだと調子のいい日はsl5に挑戦できるくらいまで伸びました。sl0はAAAに乗る曲も少しずつ出てきています。これからも各レベルの完成度を満遍なく上げていけるといいと思います。

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IIDX 2020/7 選曲の見直し、地力Cハード

先月ACの方のセッティングが整ったこともあり、7月はACをメインにプレーしていました。

 

ACでは選曲の仕方を見直し、基本的にはスタンダードで、

  • 1st:☆11(EXH済)
  • 2nd:☆11(HARD済)
  • FINAL:☆12(HARD済)
  • EXTRA:☆12(ランプ更新狙い)

というように難易度を徐々に上げていくようにしました。EXTRAでやりたい12を初めに決めておき、1stからFINALまでその曲と同じBPM・譜面傾向の曲を選んでお膳立てをしてあげるようにすると、EXTRAでの特攻がうまくいきやすかったです。

限界値を上げるうえで特攻が必要なのは間違いないと思うのですが、自分のキャパを超えた曲をやるというのは、理想的な認識や打鍵から徐々に遠ざかっていくということでもあります。一度無理をした後は「理想的なプレーができるレベル」(私の場合だとEXHしている☆11)に立ち戻って、その感覚を思い出してから次の特攻に進むように心がけました。昔はステップアップで☆12の点滅を3連続でやったりしていたのですが、イージーすらできない難易度にとどまると「理想的なプレー」を完全に忘れてしまい、雑なプレーを延々続けることになって良くなかったと思います。

 

今月は☆12の新規ハードが15曲増えました。地力Cが埋まってきて、Bも相性の良いものならハードできるようになりました。

ただ、GOODが多すぎてスコアBでハードしている曲がそこそこあり(特に高速系)、指を的確に動かすことができていないというのを課題に感じています。ここを改善するため、最近は指の運動性を鍛えることを意識しています。

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イージーは新規で10曲ついて、いわゆるバドマニクエルメンデスが揃いました。徐々にA帯とも勝負できるようになってきた感じがします。

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また、全体的な地力が上がっただけでなく、苦手意識を持っていた縦連についても改善が見られたのが良かったです。

連打ができない原因は「見切れない」「物理的に押しきれない」の二種類あると思いますが、前者については横認識を意識して見る範囲を狭めるだけである程度見えるようになりました。クロペン[H]、HYPE THE CORE、PLEASE DON'T GOなど、今までどうしようもないと思っていた曲に突然ハードがついたり、惜しいところまで行けるようになったりしました。

私の場合、こういった曲ができなかった原因は、認識する範囲が縦に広すぎたことにあったのかもしれません。適切な認識というものを理解することで「自分にだけなぜかどうしてもできないこと」が減っていき、苦手分野も少しずつ自分の把握可能な世界に近づいてきた感覚があります。

 

負傷する前は十段で長く停滞していて、負傷してからは何年も思うような練習ができなかったこともあり、今までは自分のポテンシャルに対してどこか諦めがありました。ただ、それは単にやり方を間違えていただけで、自分に合った方法を見つけられれば私でもこれだけ成長できるというのを感じられて嬉しかったです。

認識の方法や選曲するレベルなど、練習量というよりは「理解」で壁を破ることもできるんだなというのが率直な感想なのですが、それはもしかすると、これまで迷走しながらも積み重ねてきたものがあるからなのかもしれません。

 

BMSは★6.60。あまり回数はやらなかったですが、発狂の方だと★5のハード、★7のイージーが少し増えました。Satelliteではsl2がハード圏内に入り、sl4が無理なくイージーできるようになったりと手応えを感じています。

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BMSの方で課題に感じていたのは、発狂難易度表をやっているとどうしてもランプの更新にこだわってしまい、本来やりたい練習から離れていってしまうことです。これはリコメンドなどのツールに振り回されがちという気持ち的な問題なのですが…ランプを更新できそうな曲に選曲が偏ったり、当たり配置を引いた時にリトライしてでも仕留めようとしてしまったりして、良い練習から遠ざかってしまいがちだったことをやや反省しました。

今はSatelliteをやっている時の方がずっと経験値を得られていると思います。発狂は下のレベルでも突き抜けた癖譜面や強烈なラス殺しがそれなりに多いと感じるのですが、Satelliteは基本的にマイルドな地力譜面なのも良い点です。あと定期的に新曲が入るのも嬉しいです。

BMSの方は、これからしばらくは発狂難易度表は触らず、Satelliteに集中してやっていきたいと思います。

2020/7 読書月記

なんとなく1月空いてしまいました。

 

  • もののたはむれ

もののたはむれ

何かの間違いで日常生活の隙間からふと幻想の世界に迷い込んでしまったような、夢と現実のあわいをさまよう体験を描いた短編集。繊細で美しい文体で、日常の向こう側にある世界の鮮やかな色彩が絵として浮かぶようです。

「並木」がとても好きでした。普通の民家の一室としか思えない喫茶店で、一人ぼんやりと過去の記憶にひたる話です。誰にも見つからずに他人の家に入り込んでしまったような違和感と、曖昧な空間に匿名的に存在していることの安心感は、うまく思い出すことができませんが自分自身の小さい頃の記憶のどこかにもあるものでした。最後の締めにハッとさせられます。

 

ジョジョの奇妙な冒険(第4部) ダイヤモンドは砕けない 文庫版 18-29巻セット (化粧ケース入り) (集英社文庫)

3部とはうってかわって超ローカルな話でした。登場人物が一致団結するのではなく、それぞれの思いや変なこだわりで好き勝手に行動しているところが好きでした。いかにも等身大の高校生という感じで。

一番好きなシーンは億泰の食レポのところです。

 

  • ウィニング・アローン

ウィニング・アローン――自己理解のパフォーマンス論

トップを目指すために何を考えて練習をするべきか、あるいは自分自身をどのように理解し、どう向き合っていくべきかということが、トップアスリートの視点で書かれています。

私はスポーツには全く縁のない人間ですが、彼のブログやTwitterを読んでいると、資格の受験をしていた頃のことをいつも思い出します。その資格に無事合格し、今は戦うことから降りてしまった身ですが、当時の濃密な体験は私のこれまでの人生のクライマックスであり、今の自分の価値観の半分以上を形作っています。

そのため、この本に書いてある身体のコントロールのことはほぼ理解できませんが、心のコントロールの方についてはある程度の実感を持って理解することができました。言葉の扱い方、敗因の振り返り、短所との向き合い方など。自分が当時意識的にやっていたこともあれば、無意識のうちにできていたからこそうまくいったのだろうと思われることも、結局最後までできずに苦しんだこともあります。

 

何かに真剣に取り組むということの本質は、自分の醜い部分、弱い部分と向き合うことにあると私は考えています。自分は素の状態では弱い生き物だという前提に立って、自分の心の発するメッセージを素直に受け止め、「考え方の癖」に応じてうまくコントロールしていく技術は、アスリートでなくても、何かを成し遂げようとする人にとって必ず役に立つものだと思います。